地方独特の問題による通勤事情

地方医療に携わることを目指す時や、実家にいる両親の世話をする必要が生じた時、あるいは結婚相手の勤務先に合わせようと決めた時など、さまざまな理由で看護師は地方に出て働くことを選ぶ場合がある。転職をする時にも人材不足の現場が多いために、給料などの待遇が良い場合が多いのは魅力になるだろう。

実家がある場合や結婚相手が既に住んでいる場合にはあまりないことだが、その地方に初めて出てきた看護師の場合にはすぐに同じ地域でもう一度転職するという場合がある。住みやすさなどを考慮して移住を決めたものの、地域独特の事情を良く理解していなかったために通勤時間が長くなってしまったと後になって気付くことは珍しくはない。あまり雪のない地域に住んでいた人の場合には、豪雪のある地域に行くと冬の通勤が難しいという事実を知ることになる。また、台風があまりこない地域で生活していた人は、台風のために交通機関がほとんどストップしてしまう地域の状況に驚くこともあるだろう。

このような地域独特の事情は住んでみなければわからないことも多く、1年の間に経験して切実な問題だと感じるのである。通勤時間が長いと職場に行くことができないほどになる場合もあるが、この時ほど職場からの要請は大きい。雪や台風などの影響で怪我をする患者も多く、看護師の人出が不足する状況が生まれやすいのだ。その事実を知って近くの職場で働くことにし、地域の医療に確実に貢献できるようにしているのである。